失敗の多いマイル旅

失敗しながら進み続ける世界旅行の記録

JAL/JGC 50回搭乗修行 福岡-宮崎ピストン搭乗記~心の修行1000本ノック~

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私は、2016年後半からJAL/JGC修行を始めました。JAL修行とはJALの上級会員、サファイアステータスの獲得とJGC(JAL Global Club)への入会を目標に、年間50回、JAL便に搭乗することです。平たく言うと、JALの上級会員になって、いい思いをするために、たくさん飛行機に乗ってます。もちろん、飛行機に乗ることが目的の場合も多々あります。

JALの上級会員になるためには、これまた飛行機にたくさん乗って、FOPと呼ばれるポイントを50,000pt貯める方法と、50回搭乗する方法がありますが、私は後者の50回搭乗を選択しました。

そこで50回搭乗を達成するために、福岡と宮崎の間を3往復してきましたので、そのご報告をしたいと思います。

 

福岡ー宮崎ピストンの決断

私は、2016年7月にJAL50回修行を決断しました。毎週、単身赴任の大阪から、横浜へ帰宅するので、伊丹ー羽田を往復しなければならないからです。

その経緯についてご興味がある方はこちらをどうぞ。

www.shakaijin-mile.com

 

しかし、「50回」の期限は2016年末まで。このままでは50回まで8回足りないことが計算で分かりました。

そこで考えたのがJAL公式の1泊2日で離島間を16回飛ぶアイランドホッピングだったのですが、10月までしか開催されないことが分かり、敢え無く断念。

(アイランドホッピングによる搭乗数16回と必要回数8回の差である8回は、万が一の時の保険と、毎週の帰宅をANAに振り替え、ANA修行へ費やすつもりでした)

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そこで急きょ、ピストンで回数を稼ぐことを決断します。

妻と一緒に過ごす土日に修行を入れることは不可能。

ならば平日に有給休暇を取って、一気に8レグ消化するしかありません。

 

そこで考えたのが福岡と宮崎の往復ピストン。

便数の多い路線のため、1日最大4往復が可能です。但し、私の場合伊丹と福岡の往復も必要なため、福岡ー宮崎ピストンは3往復、6レグとしました。しかも安い。

このあたりの経緯はこちらをご参照ください。

www.shakaijin-mile.com

 

後に、修行効率を追求する研究機関所属の、つめみこ氏により、福岡ー宮崎間に徳島往復を挟むことで、一日最大10レグ搭乗できることが判明していますので、腕試しをされたい方はこちらをご参照ください。

www.tsumemiko.com

 

さて、私の修行予定はと言うと、この通りです。

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まず、福岡ー宮崎ピストンの前日に福岡入りします。翌朝7:10の便から夕方まで福岡と宮崎を3往復し、伊丹空港へ帰るプランです。

ちなみに、同日の同じ路線で2往復まではWebで取ることが出来るのですが、それ以上の予約を取る際は、直接電話する必要があります。

そのため予約の電話では、このようなやり取りが発生します。

 

私「11/16 福岡~宮崎の往復予約を追加でお願いします。合計でこの3往復です」

オペレーターさん「失礼ですが、時間がお決まりでないため、複数予約されているとご推察致しますが、実際にご搭乗されるのはどちらの便でしょうか」

私「全て乗ります!」

オペレーターさん「そ、そうですか」

 

既に狂気の片鱗が見えます。

実のところ、ピストン修行を行う者は、こんな電話で怯んでいてはいけません。

これから始まる、恥辱にまみれた一日に比べれば、こんなこと何でもないのですから。

 

1レグ目 伊丹ー福岡

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伊丹ー福岡はピストンの前日入りです。

私が福岡ー宮崎を選んだのは、価格の安さだけではありません。福岡には6年ほど住んでいたことがあり、今でも年に3回は訪れるので、土地勘があるためです。空港と博多は地下鉄で10分程度と非常に近いですしね。

福岡入りの日は、いきつけの「海鳴」でラーメンジェノバを食しました。美味い。

しかし、深夜にこの食事は太る太る。

その後は翌朝に備えて早めの就寝です。

 

ピストン1~3レグ目 福岡ー宮崎ー福岡ー宮崎

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「修行僧の朝は早い」

 

どこからともなく語られているこの言葉は、高僧たかぽん師が発せられたお言葉。

これを言うために、早朝の空港へ来たと言っても過言ではありません。

自動発券機で午前中の3レグを一気に発券します。

1レグ目と2レグ目が往復でセットになっていましたので、画面の上部2つを発券しました。ちなみにチェックインは6:00開始ですのでご注意ください。

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発券です。この時私は気づきました。1レグ目と2レグ目の席が全く同じ「18K」であることに。しかし、そんなこと気にも留めず、修行に足を踏み入れてしまったのでした。

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まずは福岡のサクララウンジへ。

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内装が伊丹のサクララウンジとそっくりで驚きます。

昭和を感じさせますね。福岡ではANAラウンジの勝利を確信しました。

朝からビールをあおっている余裕もないので、オレンジジュースだけ頂き、搭乗口へ向かいます。

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遂にピストン1レグ目が始まります。

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と思ったらいきなりバスチケットを渡されました。

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現れたのは西鉄バス。福岡市民なら誰もが知る有名路線バスが飛行機まで連れていきます。どうやら福岡空港第1ターミナルの閉鎖に伴い、ボーディングブリッジが使えない場合はこのような対応をしているようですね。

 

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沖止めの飛行機はE170。エンブラエル製で76人乗りの小型機です。運航はJ-AIR。今日は一日この飛行機がピストンしてくれます。

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満席の座席に着くとエンジンが動き始め、いよいよフライトです。

たった27分間の旅が始まります。

澄み渡った空の下、九州山地に雲海が立ち込めている様子が、はっきり分かります。

気持ちのいい朝ですね。

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機内では飴が配られました。ドリンクのサービスは無いようです。

フライトが30分未満だと、サービスに十分な時間が確保できないのでしょうね。

そんなことを考えているうちに宮崎空港へ着陸。オンタイムです。

スーツを着た乗客がそそくさと降りていきます。

みなさん、朝一で仕事です。お疲れ様です。

いえいえ、今日の私もこれが仕事。これからあと5回、同じ路線に乗らなければなりません。

飛行機が到着したのは、次のフライトの搭乗口。

ピストンなので当たり前ですが、30分後にはこの搭乗口から本日2レグ目が出発です。

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私はひとまず水分確保が優先と、お茶を買ってきました。

そうこうしていると、もう次の搭乗が始まります。

到着してからたったの15分です。

 

JALスタッフの方々は決められた時間内に、到着した機体へ給油し、預けられた乗客の荷物を取り出します。

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機内では全てのシートをセッティングします。

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これらを15分で整えるってすごいことですよね。感服します。

 

JALさんすごいな~って思っていると、あることを思い出しました。

2レグ目の座席は1レグ目と同じ「18K」なのです。

搭乗口(到着口)からCAさんは降りてきていません。

とすると、同じCAさんが乗っています。

これからどんな顔して会えばいいんでしょう。

そして予約する時、なぜ席を1レグ目と変えなかったのか。

変えていれば、素知らぬ顔でやり過ごすことができたかもしれません(ムリです)。

 

今更、色々なことが悔やまれます。

なお、アイランドホッピングをご経験のたかぽん師からは、搭乗修行で席が同じになった場合について、こんなお言葉を頂きました。

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 なるほど。空調ですね。

今、まったく関係ない上に何の解決にもなっていません笑

(後々、空調の強さと位置については、仰る意味が理解できました。ありがとうございました)

 

さあ、時間です。心の準備が全く出来ていないまま、2レグ目に突入します。

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15分前に出て行った飛行機に出戻りです。

搭乗口のCAさんは、「あっ」という反応の後、「いらっしゃいませ」と微笑んでくれました。危ない!

そして問題の「18K」です。1レグ目と全く同じポジションに腰を下ろしました。ベルトを締め、ドキドキしながら出発を待ちます。

CAさんがベルト確認のために歩いてきました。

 

あぁぁぁ、どうしましょう。うつむくしかありません。

 

ちらっと顔を上げると、「どうも」といった困った顔でCAさんに苦笑いされてしまいました。

 

あああああああああ

 

 

それからのことはよく覚えていません。

 

阿蘇山きれいだなー、と外を眺めていたら福岡に着きました。

2レグ目の飴を受け取ることはできませんでした。配られたことすら記憶にありません。

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まあ、少しくらいは想定していたことです。

同じ路線で再会することだってありますよ。そりゃ。

ピストンだもの。

 

2時間ぶりの福岡に到着です。飛行機は停止しました。

このCAさんたちとも、これでお別れです。

「ご出身どちらですか?」と、さりげなく尋ねて出身地シールを頂きたいところでしたが、こんな状態で声を掛ける勇気は微塵もありません。出るわけありません。

 

こんな時は、そそくさと退散です。

 

 

うつむきながらボーディングブリッジを渡り終え、待合室のソファーに腰掛けます。

しばらくして、私は顔を上げ、出てきたばかりの到着口に目をやりました。

 

 

「なん…だと…」

 

 

私は愕然としました。3レグ目の搭乗口は、先ほど到着したばかりの場所だったのです。

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つまり、3レグ目も同じCAさんで確定です。

 

 

うわああああああああああああああ

 

私は焦りました。ツイッターに助けを求めます。

すると、うろたえる私の姿を見かねたのでしょう。

まる師よりアドバイスがありました。

 

 

なるほど。互いに予定を確認すれば、その時は恥ずかしいですが、その後のフライトについて余計な疑心暗鬼をしなくても済みます。素晴らしいアイデアです。

しかし、この作戦を決行できるのは、おそらく3レグ目が終わり、宮崎に着いた一瞬です。乗客が押し寄せる搭乗中に話すことは不可能。

 

今の私にできることと言えば、CAさんと3回目に顔を合わせた場合の、精神状態と表情を準備することだけでs・・

 

「宮崎行きは全てのお客様を機内へとご案内致します」

 

「!?」

 

早い!早すぎるんですよ!出発準備が。何でこんなテキパキしてるんでしょう?(八つ当たり)

凡人が、たった15分で心を整えられるわけないじゃないですか。

 

私は、ツイッターに「心が整ってません!」と魂のルフランを叫び、仕方なく機内へと向かいました。

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果たして3度目のCAさんは。

 

一瞬、「え?」という顔をされましたが、何も無かったかのように私に微笑みかけ、機内へ案内して頂けました。

 

「あの、、何度も、すみません」

 

小声でつぶやことが精いっぱいでした。

 

こうして、かくも小さな男の挑戦(午前中)は終わりを告げたのでした。

 

飛行機は、宮崎空港に戻ってきました。

これで今日の前半戦は終了です。思い切ってCAさんに声をかけてみました。

私「何度もすみませんでした。実は今日のフライトスケジュールはこうなんです」

搭乗予定を見せます。

私「この中で、また、ご一緒予定のフライトはありますか?」

CAさん「私たちは、この後の別フライトで福岡へ戻って、今日はそれで終わりなんです。この後のご予定を拝見する限り、別のスタッフと同じフライトがありそうですね。」

私「そうなんですね。今日はお疲れ様でした。」

CAさん「飛行機お好きなんですね?私たちも、大体2泊3日で同じ区間を担当しているので、往路と復路で同じお客様とご一緒することもありますよ。スケジュールがお客様と同じ場合があるんです笑」

私「なるほど。そんなことが。」

 

みなさん、敢えて同じCAさんとお話ししたい場合は。2泊3日の旅程にしましょう。

偶然会える確率が高まるかもしれません。

 

私「ひとまず、本日はありがとうございました。差し出がましいお願いで恐縮ですが、最後にご出身地のシールを頂けますか?」

CAさん「ええ、構いませんよ。私たち二人とも佐賀出身なんです」

私「ありがとうございました」

 

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CAさんに直接話しかける効果は絶大でした。

それまで持っていた緊張が一気にほぐれます。

午後はこの方法でいこうと決めました。

 

 

宮崎ランチと宮崎空港 訓練機

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ピストン3レグ目の終了から、4レグ目開始まで約2時間あるため、宮崎空港から宮崎市内へと向かいました。列車に乗り遅れたため、バスで宮崎駅へと向かいます。

今回頂いたのは「ぐんけい」の、地鶏の炭火焼定食。非常に美味しゅうございました。

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帰りは宮崎駅から列車で。

旧 特急つばめに乗って宮崎空港へ向かいます。

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所要時間10分で空港に戻ってきました。

福岡に負けず劣らず空港との距離が近いですね。素晴らしい立地。

 

さて、宮崎空港の展望デッキには小型の飛行機があります。

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宮崎には航空大学があるのです。その縁でこちらに展示されているようです。

 

実はこの訓練機、乗りこむこともできます。

コクピットはこんな感じです。年季は入っていますが、計器類がカッコイイですね。f:id:seek68:20161118015217j:plain

 

私はデッキを後にし、出発ロビーへ向かいました。f:id:seek68:20161118015222j:plain

 

次の4レグ目、福岡行きは13:20発。

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朝のように、自動発券機で3レグ分の発券を試みますが、出てきたのはなぜか2枚だけ。もう1枚が何度やっても発券できないので、慌ててチェックインカウンターへ向かいました。

事情を話すと、カウンターの担当者さんはすぐに発券してくれたのですが、

 

 

「まず、宮崎から福岡、そして福岡から宮崎、最後に宮崎から福岡。本日は、この旅程でお間違えないですね?(ニッコリ)」

 

私「え、ええ・・」

 

堂々とした確認作業に、とてもじゃありませんが、目を合わせることができません。

こんなところにも落とし穴がありましたよ。

油断していると、すぐ刺されます。

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出発前に「ラウンジ大淀」に立ち寄りました。

こちらは宮崎空港のJAL/ANA共同ラウンジです。

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革張りの椅子が置かれた内部で、お酒やソフトドリンクを頂くことができます。

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焼酎が充実していましたが、飲むチャンスはありませんでした。ビールで我慢。

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ピストン4~6レグ目 宮崎ー福岡ー宮崎ー福岡

気を取り直して4レグ目に向かいます。

もう午前中のような失敗はしません。CAさんには積極的に話しかけていくつもりです。

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「いっらしゃいませ」

午前中とは異なるCAさんが温かく出迎えてくれます。

内装も午前中とは変わっていました。シートがJAL SKY NEXTになっています。

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快適です。

心にも余裕がでてきました。

やれます。あと3回、やってやります。

エンジンが始動し、機体が動き始めました。

離陸です。

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30分後、飛行機は無事に福岡空港へ着陸。慣れたものです。

 

乗客が全員降りたのを見計らい、CAさんへ話しかけます。

私「この後、この2つに乗る予定なのですが、どちらかご搭乗されますか?」

CAさん「んー、ないですねぇ。私たちはこれで終わりです。お客様は、こんなに乗られるんですねぇ。ありがとうございます。」

 

え!?

もう乗らないの?

 

これじゃ、ただ複数回搭乗を自慢して、CAさんとお話ししたいだけの人みたいになってる!

 

私「あ、そ、そうなんですね。わかりました。お疲れさまでした!」

また気まずくなって退散です。

 

ボーディングブリッジを進むと、前方でグランドスタッフ(GS)のお姉さんが、ぴょこぴょこ上下しながら誰かを探したり、何かをかざしたりしてます。ipadには「宮崎行き」の文字が。

 

GSさん「宮崎からお越しで、宮崎へお乗り継ぎの宇野橋さま~。搭乗口が変更となっております。いらっしゃいましたら、こちらへお越しください」

 

GSさん「いらっしゃいませんか~?」

 

とてもじゃないけど出ていける雰囲気じゃありません。

乗客のみなさん、不審な目でGSさんを見ていますよ。そんな奴いるか、という顔です。

 

私「あ、ああああ、あの私です」

小さく手を挙げます。

 

GSさん「すみません、実は、搭乗口変更になったんですよ。チケット拝見しても宜しいですか?」

 

チケットを差し出します。

 

GSさん「よかった~。既に新しい搭乗口になっていますね。新しい搭乗口は、ココですよ!

素敵な笑顔で丁寧に説明して下さいました。

 

ですよねー

だって、この後、今降りてきたこの飛行機に乗りますもんねー

到着した飛行機に乗るだけなので、搭乗口変更したところで、何の問題も無かったんですけどね。お願い、分かって頂けると助かります。

 

それより、次の飛行機を待っているお客さんからの視線が痛いんですけど。

こいつ、到着したのに誘導されて、また乗りに来てるけど、って顔してますけど。

どれだけ心を痛めつければ気が済むんでしょう。

もう本当に限界です。

 

ピストン修行、トラップ多すぎますよ。

CAさんとの関係を上手く作るだけでなく、GSさんとも上手くやらなきゃならないのです。しかも、一期一会で。レベル高すぎです。

 

そうこうしている内に、5レグ目出発です。

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もう、なるようになれ、です。

出発は少し遅れ始めましたが、それ以外は特に問題はなく、宮崎空港に到着しました。

この旅最後の宮崎空港。

この時間帯、フォローして頂いていた旅好き先生も宮崎空港に来られたので、短い時間ながら、旅や修行のお話しをすることができました。

twitter.com

 

そうして、ピストンの最終レグ。6レグ目です。4レグ目が遅れたことが響いたのか、こちらもやや遅れ気味です。

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最後は夕焼けのフライトでした。東シナ海へ沈む夕日は、本当に美しかったです。

あまりの美しさに、私は今日の恥辱を忘れていました。全てが洗い流されたのです。

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福岡空港に到着しました。これで福岡ー宮崎3往復、6レグ搭乗が終了です。

もう、同じCAさんになることも、見知ったGSさんに会うこともないでしょう。

あとは帰宅するだけです。

 

最終フライト福岡ー伊丹

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遂に最終フライトです。

やっと、安心して飛行機に乗れる。帰れるのです。

 

最後の搭乗券を取り出し、搭乗口へ進みます。

GSさんと目が合いました。

GSさん「あら、本日は何度もありがとうございました。これでお帰りですよね?本当にお疲れさまでした」

 

 

(・・・・・?)

え、何で知ってんの?

 

思わず後ずさりします。

同時に恥ずかしさが一気に襲ってきます。

 

私の一挙手一投足は全て見られていた。

今日のピストンだけでなく、昨日の到着便から、帰宅便まで。

全て。

全てはGSの掌の上。私はその上で踊るピエロに過ぎなかった。

私が小さな恥辱に顔を赤くしている間、モニター越しに全て把握されていたのだ。

 

私は「バレてる・・」と呟く他ありませんでした。

心の内は見透かされ、取りつく島もありません。

思わず本音が漏れたのも仕方のないことでした。

 

今起こったことが俄かには受け入れられず、呆然としていましたが、それでも何とか意識を保ち、沖止めされているエンブラエルに向かいます。

あれが最後の船です。

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タラップを上がった先に安息の地があります。

 

しかし、そこに待っていたのは、伊丹からの往路で一緒だったCAさんでした。

 

CAさん「あら?おかえりなさいませ」

 

止めの一撃が来ました!

 

ピストン修行とは、かくも恐ろしいものだったのか。

私は伊丹へ帰る道すがら考えていました。

 

CAさん、チェックインカウンターの担当者、GSさん。

全て知っているのです。こちらの浅はかな計画など手に取るように分かるのです。

(当たり前か)

しかし、知っていてなお、笑わずに優しく接してくださるのです。

プロですね。すごい人たちです。

向こうもプロなのですから、こちらもプロ(?)として気を抜いてはなりません。 

 

これからピストン修行を計画される方々へ、この言葉を送りたいと思います。

 

「家に帰るまでが修行です」

 

 

おわり

 

 

ピストン修行心得まとめ

  • ピストンで同じ席を指定しても、特に問題はありませんが、懸念事項が増えますので、フライト都度、変更する方がいいと思います。
  • CAさんには、今後のフライトスケジュールを早めに打ち明けましょう。粘ってもいいことはありません。
  • 但しCAさんのフライト予定がそれ以上無い場合、「何回も乗っている客だから偉いだろう」と自慢しているだけと勘違いされる恐れがあるので謙虚に。
  • GSさんは乗り継ぎ、その後の行程、全て把握されています。何か言われたら、おとなしく従いましょう。
  • フライトとフライトの間隔は15分しかありません。必要なことは時間内に済ませましょう
  • 機内ドリンクサービスが無い場合があります。水分は持ち歩きましょう。

 

全体を通して、ふざけた文章になってしまいましたが、何卒ご容赦ください。

また、ピストン修行当日に、ツイッターを見て頂いた皆さま、アドバイス・コメント頂いた皆さま。本当にありがとうございました。

皆さまのおかげで、当地での恥ずかしさをネタにすることができ、恥ずかしさを和らげることができました。大変助かりました。

これから、こんな修行をするかは分かりませんが、今後とも宜しくお願い致します。

 

この記事が、将来のどなたかのお役に立てると幸いです。

 

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