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インドネシアの漢方薬ジャムに挑戦! インドネシア旅行記2016番外編

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インドネシアの漢方薬、ジャム。日本語で検索すると、バリの神秘とかハーバルヒーリングだとか、果ては強力な精力剤だとか、色んな宣伝文句が並んでいますが、その実態は伝統的な民間療法。ジャワ島を中心によく見かけます。

粉末で売っていたり、ビニール袋に入れられて液体として売っていることが多いですが、きちんと店を構えている場合もあります。

田舎の市場で見かけてからずっと気になっていたのですが、2016年夏のインドネシア旅行で、意を決してジャムに挑戦してみました。

 

ジャム(Jamu)とは

 保存食のジャム(Jam)とは全く別物で、味の観点からもその効果からも「インドネシアの気軽な漢方薬」と呼ぶのが相応しいと思っています。

(専門的な知識があるわけでは無いので、あくまでも私見です)

起源は1300年前のマタラム王国に遡ると言われ、ボロブドゥール遺跡にもレリーフが残っています。一応ハーブを中心に作られている、ということですが、ショウガやウコン、あとハチミツなども使われているようです。他にも何か入っているようですが詳細は分かりません。

インドネシアでは仕事の前や、仕事終わりなんかに、くいっ、と飲んでいますね。

 

写真は粉末状のジャム。お湯に溶かして飲みます。「いい香りのするショウガ」とか書いてありますね。f:id:seek68:20161122121756j:plain

 

私は7年前、ジャワ島の田舎町の市場でジャムを知りました。

市場の小さなお店のわきに、吊り下げられたビニール袋を見つけたのです。中には黒い液体が入っており、ストローがささっています。

「これ何?」と尋ねると、「ジャムだよ。体にいいけど、すごく苦いんだよ。」と笑顔で教えてもらったのでした。

その時、試しに飲んでみようと思ったのですが、

「こんな市場じゃなくて、ちゃんとしたお店があるから」

と諭され、飲むことができませんでした。

それ以来、何度もインドネシアに行っているのですが、機会を逸していたのです。

今回の旅は時間があったので、そういえば、まだジャムを飲めてないな、と思い立ち、お店を紹介してもらいました。というか連れて行ってもらいました。

 

ジャム屋で挑戦

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私が利用したのはジャワ島中部の都市、ジョグジャカルタのお店「Jamu Godohog」です。

店内は思ったより綺麗です。お昼でしたがお客さんも入っています。

看板もしっかりしていました。

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 私が待ち望んだジャムはと言うと、店の奥に整然と並べられています。

この鍋、そしてこの色、どう見ても魔女が得体の知れない薬(たいてい毒)を作っているようです。ほかほかと湯気が上がっています。何かを煮出しているんでしょう。

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よく見ると、何か葉っぱも浮いているんですよね。草?

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・・・・・。

一気に不安になってきました。

安易に飲みたいとか言っていいものではなかったのかもしれません。

一体何を煮出しているのか。

材料が見えないのも、さらに不安を煽ります。

 

メニューを見てみます。どうやら全部で9種類。

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9種類それぞれの効能が書かれています。値段は全て5,000ルピア!(約50円)

 

コレステロールを下げるとか、頭痛にいいとか、喉にいいとか。あと、男性病?婦人病?というのもありました。

私は、花粉症やぜんそくがひどいので、アレルギーに効果があるという、ジャムにしました。この店のスペシャルで、タマゴとのセットもありましたが、あくまでもスタンダードを頂きます。

 

注文すると、すぐに作ってくれます。

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ジャムが到着。

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左の黒い液体を飲んでから、右側のオレンジの液体を飲みます。

 

まずは香りを確かめます。

うーん、、

漢方の匂いがします。葛根湯のような。

 

勇気を出して黒い液体を一口飲んでみます。

 

 

おおおおおおおおおぉ

 

苦い!!

 

この世の根っこという根っこを何日も煮込んだような苦さです。

 

根っこらしい根っこなんてゴボウくらいしか知りませんが、とにかく根っこの味がします。

周りの人も、私のリアクションをニヤニヤ眺めています。

ほら、苦いだろう?と言わんばかりに。

 

あれです。納豆を初めて食べさせられる、外国人の気分です。

 

まだ一口しか飲んでません。

全部いけるのか、これ。

しかし、迷っていても時間は過ぎるばかり。

勇気を振り絞り、一気に口の中に流し込みます。

 

ぉおおおおお

 

舌だけじゃありません。喉や胃まで変な感覚になります。

喉から抜けた香りが鼻を刺激します。

感想はどこまで行っても「根っこ」なのですが、純粋な根っこの塊が、ひたすら体を刺激するのです。

 

なんとかグラスを空にして、続けてオレンジの液体を飲みます。

 

甘ぁぁぁぁ!

 

とんでもない甘ったるさ。

何かのシロップでしょうか。色から判断して、野菜ジュースとかキャロットジュース的なものを想像していましたが、予想以上の甘さに絶句します。

これも何とか飲み干し、持っていた水を一気のみしました。

 

これがジャムか・・

 

インドネシア人凄いな。こんなものを日常的に飲んでいるなんて。

 

「体の調子はどう?」と尋ねられました。

いや、そんなに即効性ないでしょう。

「いまのところ、何の変化もないですよ」とりあえず答えます。

 

「どうやら1日3回飲まないと効果ないらしいよ」

 

ええ!?こんなの3回も飲んでられません。

 

「すいません、ギブアップです。これ1回で勘弁してください」

私にはもうムリでした。これ以上根っこを摂取することはできません。

もはや健康になりたいのか、何なのか趣旨が分からなくなっていました。

こうしてジャム体験は終了しました。

 

後日、市場を見学させてもらいました。

その際、「あれがジャムの原料だよ」と教えてもらいました。

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山積みとなった、よく分からない乾燥したもの。

そして謎の根っこ。

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やっぱり、「根っこ」という感想は間違ってなかったことが証明されました。

でも、あんなにも不味くなくてもいいのではないかと思います。

 

という、ジャムの体験談でした。

ご興味ある方は、インドネシアで挑戦してみてください。

 

インドネシア旅行記については、こちらにまとめてみました。

普通の旅に飽きてきた方にオススメです。

www.shakaijin-mile.com

 

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