ANAマイルとSKYコイン、どちらが得か?マイル vs SKYコインの価値分岐点早見表
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ANAにはSKYコインという第二のマイル、ANAポイントとも呼ぶべきプログラムがあります。
SKYコインはマイルから交換することができ、有効期限が1年であることから、元々、期限切れとなるマイルの延命策という認識でしたが、実はマイルよりもお得に使える場合があります。今回はそんなSKYコインの使い方をご紹介します。
SKYコインの特徴
- ANAの支払に使える専用ポイント
- 航空券の他、サーチャージ、ツアーの支払にも使える
- 1pt=1円の価値
- 支払時、クレジットカードと併用可能。例えば10,000分をSKYコインで、残額をクレジットカードで支払うことができる。
- マイルから最大1.7倍で交換可能
- 特典航空券で搭乗した場合、マイルは積算されないが、SKYコインは金銭と同等のため、支払に用いた場合もマイルが積算される。
SKYコインの入手方法
入手方法は5つ。
1.マイルからの交換。ANAのステータスや保有カードにより交換倍率は1.0~1.7倍に変動します。
2.アップグレードポイントからの交換。年間獲得プレミアムポイント(PP)に応じて翌年、座席のアップグレードに使えるポイントを1pt=1,000コインに交換できます。
3.SNSでの宣伝等の対価
4.ポイントサイトのポイントからの交換
5.ANAが運営するポイントサイトの対価として付与
3~5はまさにポイントサイト。
ポイントサイトのFX案件そのものです。13,600ptなら意外といいですね。
1~2がポイントサイトのポイントとは異なる特徴です。
・使いきれないマイルを事実上現金化して使い道を広げる
・使いきれないアップグレードポイントを事実上現金化して使い道を広げる
マイルが様々なポイントと連携するようになり、マイル→ポイントへ交換されてしまい、航空券に使ってもらえない状況や、ユーザー側のマイルが思うように特典航空券に使えない不満を緩和するために生まれた制度だと思います。
何れにせよ、使い道を広げることはいいことです。マイル期限の延命にもなります。
マイルからの交換倍率
マイルからの交換率を最大化するためには、一度に50,000マイル以上を交換する必要があります。最大1.7倍はANAブロンズのステータス以上で可能です。
意外なことにスーパーフライヤーズカード(SFC)は1.6倍。乗らなくても維持できるステータスには僅かながら差が設けられています。これはゴールドカードの保有でも得られる倍率ですので、ステータスを持ってない方にはお得かもしれません。
一般のANAカード(クレジットカード)でも1.5倍にすることは可能です。そのため交換目安は1.5倍でしょう。JALのeJALポイントもマイルから一律1.5倍で交換できます。
そういう意味では1.7倍はお得感がありますね。私も1.7倍を維持するためにステータスを維持している部分もあります。
また、SKYコインの交換にはファミリーマイルを使うこともできます。特典航空券への交換に届かず、使い道のない家族のマイルをまとめて現金化し、例えば片道のフライトだけに使ったり、支払いの足しにすることもできますので、眠っていたマイルが有効活用できます。
マイルからSKYコインへの交換はこちらをご参照
マイルの価値とSKYコインの価値
SKYコインは最大1マイル=1.7ポイントで1.7円分の支払できるわけですから、SKYコインに交換した時のマイル価値は1.7円。
一方、マイルの価値はよく2円と言われます。これはいくらのチケットを何マイルで入手可能かを計算することで求めることができます。
往復30,000円のチケットを15,000マイルで特典航空券に変えて発券すればその価値は2円です。
東京ーロンドン往復ファーストクラス260万円のチケットを165,000マイルで発券するとその価値は15.76円。
マイルの価値はどの航空券に交換するかで大きく変動するのです。
もちろん、高い航空券に交換するほど価値は上がります。
そのため、マイルはビジネスクラス以上のチケットに交換するのが価値ある使い道です。
しかし、ファーストやビジネスクラスの航空券はなかなか空きがありません。国内の特典航空券も連休や年末年始、ゴールデンウィークのような大型休暇にはほとんど取ることが不可能です。
使い方次第でマイル価値は最大化できる。しかし、特典航空券の枠が少ないために、マイルを航空券に交換することができないのであれば、その価値は0円です。
その間を埋めるのがSKYコインと言えます。
実際に私は年末年始やゴールデンウィークしか長期休暇が取れないのですが、この期間に帰省等でどうしても飛行機に乗らなければならない場合、マイルをSKYコインに交換して使います。
例えば正月の羽田-鹿児島。往復67,480円もします。
これをマイルの特典航空券で発券する場合、必要マイルは18,000ですから、その価値は3.75円。高額なチケットほどマイル価値は上がります。素晴らしいです。しかし、ハイシーズンに、特典航空券の設定が無いのです。マイルを有効活用するにはSKYコインを利用するほかないのです。
マイルを1.7倍で交換すれば、価値は1.7円まで落ちますが、マイルを活用できず、0円であることは回避できます。鹿児島往復に67,000円は高すぎると思いますが、SKYコインで負担を軽減することもできますので、ハイシーズンでも旅行がしやすくなります。
特典航空券よりSKYコインが得になるケース
先日、お盆期間に羽田-ジャカルタをエコノミークラスで往復しましたが、一人分なんと60,220円。インドネシア(ZONE:アジア2)のハイシーズン特典航空券必要マイルは38,000。特典航空券を発券するとその価値は1.58とSkyコインの価値である1.7を下回ってしまいます。このような場合、Skyコインで発券する方がお得です。
マイル価値が下がった理由は価格の安さ。東南アジアはハイシーズンでも意外と価格が安い場合があります。このような場合は、まず特典航空券へ交換する際の価値を計算し、1.7倍以上であることを確認しましょう。
1.7倍はブロンズ以上の方ですが、SFCやゴールドカードホルダーなら1.6円、通常カードなら1.5円以上であることを確認してから予約に移りましょう。
海外特典航空券vsSKYコイン 有利判定する早見表
特典航空券とSkyコインどちらで発券するべきか判定する早見表を作成しました。
チケット価格がマトリックスに表示されている対象金額以上なら、マイルによる特典航空券が、対象金額未満ならマイルをSKYコインに交換する方が得であることを示しています。
ANAブロンズ以上のステータス保有者がハイシーズンにZone2に属するアジアの国、例えばインドネシアに行く際、チケット価格、64,600円を分岐点として、どちらが得かが変わります。
ANAブロンズ以上(例)
・ブロンズ以上のステータス
・ハイシーズン
・東南アジア向けチケット
・価格64,600円を
①上回る場合、特典航空券が得、②下回る場合SKYコインが得
特典航空券が得>64,600円>SKYコインが得
先ほどのチケット価格は60,220円でしたので、64,600円未満。
64,800円のチケットを買うことができるのであれば、マイルをSKYコインに交換して支払った方が得であることが分かります。
ANAカード保有者(例)
・ANAカード保有者で
・ハイシーズンに
・東南アジア向けチケット
・価格57,000円を
①上回る場合、特典航空券が得、②下回る場合SKYコインが得
特典航空券が得>57,000円>Skyコインが得
ANAカード保有者は57,000円未満のチケットを見つけることができればSkyコインの方がお得です。
難しいかもしれませんが、タイミングがよければ発見できるかもしれません。
ANA国際線エコノミーにおける、海外特典航空券vsSKYコイン 勝ち負け早見表
マイルはファースト・ビジネスクラスの航空券に交換すれば価値は3倍以上となり最大化できます。これはSKYコインでは勝負にならない強さだと感じています。
しかし、エコノミークラスはどうでしょう?
値段に幅があるため、チケット価格が安くなるほど、SKYコインへ両替して使った方がお得になる場合があります。その分岐点を確認してみましょう。
1.日本‐ソウル便
2.アジア1:日本ー北京,大連,瀋陽,青島,上海,杭州,広州,厦門,成都,武漢,香港,台北,マニラ
3.アジア:日本ーシンガポール,バンコク,ホーチミン,ヤンゴン,ジャカルタ,ムンバイ,デリー,ハノイ,クアラルンプール,プノンペン
4.日本ーハワイ
5.日本ー北米:ロサンゼルス,サンフランシスコ,シアトル,サンノゼ,ワシントン,ニューヨーク,シカゴ,ヒューストン,バンクーバー
6.日本ー欧州:ロンドン,パリ,フランクフルト,ミュンヘン,デュッセルドルフ,ブリュッセル
日本ーシドニー
国内線特典航空券vsSKYコイン早見表
国内の特典航空券はお盆、正月、GWの3大休みは設定がありません。使い勝手が悪いです。しかも国内線の特典航空券はマイル区間で分かれているため、自分の狙っているチケットがどこの区間に属しているのか非常に分かりにくくなっています。
公式サイトである程度補完してありますので、これを参考に確認してみてください。
おそらくマイラーの方が狙うのは羽田―那覇便だと思いますが、これは「③1,601~2,000マイル区間」に属しますので、レギュラーシーズンだとおおよそ往復27,000円未満のチケットがあればSKYコインの方が得です。旅割で見つかりそうですね。
①600マイル区間
②601~1600マイル区間
③1,601~2,000マイル区間
④2,001~4,000マイル区間
SKYコインの価値を、フライトによる還元マイルも含めて考える
前述のようにSKYコインを使用したフライトではマイルを積算することができます。先ほどのインドネシア旅の獲得マイルはいくらだったのでしょうか。
獲得マイルは通常分3,612マイル。ボーナスマイルは3,530マイル。
合計7,042マイルが返ってきています。
ということは、50,000マイル x 1.7倍 =85,000skyコインで1.7円の価値であったのが、
42,958マイル(50,000-7,042)が85,000skyコインに交換出来たので、倍率1.98倍、その価値は1.98円ということです。
ボーナスを含むフライトマイルのおかげで1.7倍であったマイルの価値を上げることができました。
ただこれは、搭乗する予約クラスや持っている会員のステータスにより積算マイルが変わってしまうので、変動幅が広すぎて公式化するのは適切ではありません。あくまで特典航空券の必要マイルとSKYコインの価値をから比較し、その上でSKYコインによる登場でボーナスが貰えてラッキーくらいに思いましょう。
なお、マイルが積算できるということは、ANA プレミアムポイントも貰えるということ。マイルを原資にANA、SFC修行も可能ですね。
まとめ
・マイルは価値を最大化させるため、マイルは単価の高い海外航空券のビジネス以上への交換が望ましい。
・特典航空券を発券する際、必要マイル数から計算するマイル価値が1.7~1.5以下になる場合はSkyコインが有利。
・SKYコインは使い勝手がいいため、国内では特典航空券の枠が少ないか、設定そのものが無くなるハイシーズンに使いやすい。但し、マイル価値は下がる可能性がある。
・国内線でマイル価値が最も上がるのは、国内線価格が安くなるタイミングや旅割75など。セールの場合、マイル価値は上がりやすい。
・特典航空券ではエコノミー、ビジネス、ファーストしか選べないため、SKYコインに交換してプレミアムエコノミーを予約する使い方もいいと思います。